今回のテーマは、「birth」、「誕生」です。誕生と言っても赤ちゃんなら、出産する瞬間だけでなく、誕生するまでのプロセスを含みます。つまり、赤ちゃんがお母さんのお腹に宿ってから、生まれるまでのことです。発表会も今回で18回目になります。この発表会には、「バース」というテーマに合わせて、何かが生まれる。一体何だろう。何かを生み出すのは大変なこと。生みの苦しみという言葉があります。今年1年、苦しかったことが多くありませんでしたでしょうか。苦しければ、苦しいほど、きっと、よいものが誕生するような気がします。私たちも、どの演目に対しても、集中し、一生懸命、気を出してプログラムを進めて行きます。最後の演目で、苦しみを打開できるようなすばらしい芯のある気を誕生させることができるでしょうか。果たしてどうなるか、皆様も一緒に見届けて下さい。もちろん、会場へ見に来て下さった方にも、この誕生の気がプレゼントされます。今回、プログラムでは、誕生へ向かうプロセスを、過去と現在の演目が、時には並走し、時には交差するという形で作成しました。
気というものは、目で見るのは難しいのですが、色があります。それを照明や衣装によって、わかりやすく表現したいと思います。また、会場に来て下さった方に、気の形や流れというものを、できるだけ理解しやすいよう、音楽や呼吸に合わせた動きによって伝えたいと思っています。気は、普段、私たちのからだや心を取り巻くものなのですが、意識することが少ないと思います。この機会に、どうぞ、五感を使って感じたり、吸収したりしてみて下さい。からだが温かくなったり、心が安らいだり、いろいろな効果があります。大きく言えば、生きるヒントに繋がるものと思っております。
〜ごあいさつ文より〜
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